昨日まで動いていたのに今日突然起動不能になった
「もともと遅くて調子が良くなかったからついに壊れたか!?」と、昨日まで正常に動いていたWindwsパソコンが急に起動不能になることがあります。今回、知り合いの方から「パソコンが起動できなくて困っているで、どうにかして欲しい」と相談を受けました。
これが過去最高に手ごわい状況で、あらゆることを試したのですが直せず、結果リカバリすることになりました。後に同じことに遭遇してもいろいろやりすぎて何をやったのか思い出せそうにないので、大抵これをやれば直るというのをこれを機にまとめておきます。
よくある起動不能になる症状
今までたくさんのPCの修復をしてきて、急に起動できなくなったよくある症状は多い順で以下です。
- MBRまたはBCDの破損によるOS行方不明
- ハードディスクの不良セクタ発生によるシステム破損で起動途中のブルースクリーンや電源断
- Windows Updateの更新プログラムの不具合により起動途中で電源が落ちる
- 電源パーツの故障により通電しない
4.の電源パーツの故障は電源ボタンを押しても全く通電しないので、パーツ交換ですぐ直りますが、1~3は原因不明で突然起こり、電源は入るけど起動できない状況に陥ります。この症状が起こる原因は不明です。
修復作業をする前に見落としがちなこと
WindowsPEを起動するときには注意
修復はよくWindowsPE(Windows Preinstallation Environment)のスタートアップ修復やコマンドプロンプトを使います。WindowsPEはWindowsをインストールするための環境のことで、「Windowsインストールメディア」や「回復ドライブ」から起動して使います。以下のことを気を付けておかないとWindowsPEを起動できないので注意してください。
BIOS/MBRかUEFI/GPTを合わせる
「Windowsインストールメディア」または「回復ドライブ」がUSBメモリやSDカードなどパーテーションが存在するメディアの場合、マザーボードの管理画面(BIOSまたはUEFI)で、BOOTに関するメニューをBIOSかUEFIに合わせえておく必要があります。メディアがMBRパーテーションならBIOS、GPTパーテーションならUEFIとなります。
選択できるメニューにLegacy Only(BIOS)とかCSM、UEFI Onlyとかあると思いますが、メディアがUEFIなのにマザーボード側がLegacy Only(BIOS)になっていると起動できないので、合わせておく必要があります。
Secure Bootをオフにする
上記と同じく、マザーボードの管理画面の中にSecure Bootという項目がどこかにあると思いますが、ここがEnable(有効)になっていると「Windowsインストールメディア」や「回復ドライブ」からWindowsPEを起動できないことがあるので、Disable(無効)に変更が必要です。修復が完了したら元のEnable(有効)に戻しておいてください。
Windowsのバージョンを合わせる
Windows PE自体のバージョンは修復したいWindowsとバージョン異なっていても大丈夫だったりしますが、Dismコマンドでイメージを使ってシステムを修復する場合、修復したいWindowsとイメージのバージョン(Windows 10 v1903 とか v1909とか)やエディション(Pro/HOMEなど)が合っていないといけないので、特にインストールメディアのイメージを使用する場合は合わせておくことが必要です。適合したイメージを読み込むのであればWindows7や8.1のWindowsPEでも大丈夫かと思います。間違っていたらごめんなさい。
回復環境でのコマンドプロンプト起動方法
修復作業はWindowsPE上のコマンドプロンプトを使うことが多々あります。コマンドプロンプトはメニューから選ぶか、以下のショートカットキーでもきどうすることができます。
- Shift+F10
その他、回復環境でできることを簡単にまとめたページがありますので参考にしてください。